
ヨガの目的
YOGAS CHITTA VRITTI NIRODHAH
心の作用を死滅することが、ヨーガである。
インテグラル・ヨーガ パタンジャリのヨーガスートラより

私がこれを知った時は「いやや、いやや、感情豊かに生きたい」「嬉しい楽しいまで死滅するのはいやや」「ヨガやめよかな」(笑)と思いました。しかし、この後続きます。
外界のすべてが、あなたの思考(想念)と心理的態度に基づいている。世界はすべて、あなたの投影物だ。~中略~「人は心なり。束縛あるいは解脱は汝自身の心中にあり」~中略~外界の事物は、あなたを束縛もしないし解放もしない。それは、あなたがそれらに向ける態度一つにかかっている
インテグラル・ヨーガ パタンジャリのヨーガスートラより

だんだんわかってきた💡・・・更に続きます。
思考形態を制御し、それらを思い通りに変えることができれば、外界によって縛られることはない。世界には何の欠陥もない。~中略~ヨーガのすべてが ”チッタ・ヴリッティ・ニローダ(心の作用の死滅)” に基礎を置くのは、そのためである。心をコントロールせよ、そうすれば何もかもコントロールしていることになる。そのとき、この世の何もかも、あなたを縛ることがない。
インテグラル・ヨーガ パタンジャリのヨーガスートラより

「そうか、<心の作用の死滅>というのは<縛られてる心の状態を観察して気づきながら解放へと向かう過程とその先にある死滅>全体を指しているのかなぁ。」「縛られてる思考から解放されたらみんな幸せやなぁ。その先の死滅まで行けばラッキー。」・・と思いました。

「思考は現実化する」という思想はもうすでにあったんですね
ヨーガスートラ
💡パタンジャリのヨーガスートラは紀元前3~6世紀ごろに、以前から存在していたすべてのヨーガ流派の実践原理を編纂したものです。この時代を古典ヨーガ期と呼び、それ以降のヨーガ実践者のバイブルとして現在も受け継がれています。

編纂された時代が日本ではまだ縄文時代なんだぁ。スゲェ

現代ではヨガはポーズをとること、というイメージがあると思いますが、ポーズ(アーサナ)は本来、ヨーガ八支則の1つです。八支則の基本は心の動きをコントロールすることにありますので、修習中は心の動きに気づくことが大事です。
ヨーガ八支則 | |
1.ヤマ(社会規律) | ・アヒンサー(非暴力) ・サティヤ(正直) ・アスティヤ(不盗) ・ブラフマチャーリア(禁欲) ・アパリグラハ(不貧) |
2.ニヤマ(個人規律) | ・シャウチャー(清浄) ・サントーシャ(知足) ・タパス(苦行) ・スヴァディアーヤ(読誦) ・イーシュヴァラプラニダーナ(祈念) |
3.アーサナ(座法) | ポーズ |
4.プラーナーヤーマ(調気) | 呼吸法 |
5.プラティアーハーラ(制感) | 感覚制御 |
6.ダーラナー(集中) | 集中 |
7.ディアーナ(瞑想) | 瞑想 |
8.サマーディ(三昧) | 統合(心の死滅) |

全部極めないとサマーディまで到達しないのかなぁ?

7.ディアーナと8.サマーディは自分で到達しようと思ってもできません。6.ダーラナーが極まった時にやって来るものとされてます。1~6全部行ってやって来る時もありますし、どれか一つだけでもそうなる場合もあります。まずは心の動きに気づくことが大事なので、できることからよく観察して行いましょう。

何だか難しそうねぇ

そうでもないですよ。
例えば3.アーサナをしている時は4~6も含まれています。呼吸に意識が向いていれば4.プラーナーヤーマですし、外側に向いていた意識を内側にむければ5.プラティアーハーラ、それが極まれば6.ダーラナーです。
1.ヤマ、2.ニヤマについては堅苦しいことが書いてあるように見えますが、普通に生活している中で行っていることです。個々の説明についてはここでは省略しますが、想像してるよりやさしいことですよ。
まとめ(ステップ)
心の動きをコントロールするステップ
1気づく(気づき)➡2心地よい思考に変化させる(行動)➡3見える世界が変わる(変化)➡4縛りからの解放(自由)
例)ヨガ教室でのひとコマ
- 体が硬くて周囲と違うポーズになっていることに気づく↓
- 「もっと頑張らないと」といつもは思っていたが、「前回よりも気持ちよくポーズができている」という考え方に変えた↓
- ヨガに通うのが楽しくなった。力が抜けて知らないうちに体も柔らかくなっていた。周囲のことが気にならなくなった↓
- 競争心や自己否定の縛りから解放された
教室では体から心へアプローチしていく機会が多いですので、無理した時の体の反応、その時の気持ちなどを観察して、心地良い状態に変化させ、縛りの習慣から自由になりましょう。ヨガの概念は日常生活でも活用できます。あらゆる状況をステップとともにチェンジしていきましょう^^



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