
概要
ふいご(空気入れ)をイメージする勢いのある浄化法です。カパーラは頭蓋、バーティは輝くという意味で、頭をクリアにし直感力を目覚めさせることを現しています。また「カパーラ」の「カパ」はアーユルベーダの3つのドーシャのうちの1つ、水の体質のバランスを整える意味もあります。古典テキストのハタ・プラディビカー、ゲーランダ・サンヒターに掲載されており、QCI(インド品質向上委員会)にも推奨されています。近年、呼吸法のように扱われていますが古典テキストにはクリヤー(浄化法)として記載されています。
テクニック
- 快適なアーサナで座ります(パドマ・アーサナで座れる方は画像下のように座ります)

- 両手、手のひらを上に向けてギャーナ・ムドラーを組み、膝の上に置きます。
- 腰をたてて、胸と肩を広げ垂直に座ります。
- 息を軽く吸ってから、おへそ部分を内側に引き絞りながら勢い良く鼻から息を「シュッ」と吐きます。
- 吐き終わったと同時に鼻から息を吸い、おへそを膨らませます。
- 4と5をリズミカルに繰り返します。
- 最後の息を吸って終わります。
- カパーラ・バーティが終わった後の余韻を感じます。


お顔の緊張を緩めて胸、肩、頭は動かさないようにしましょう。動いてきたら辛くなっているサインですので、一旦休むかスピードを落としましょう。

何回したらいいですか?

最初は数回から始めてください。それに慣れてきたら回数を徐々に増やしていきます。例えば10回×3のように。必ず10回終わったら一度休んで体の変化を感じ無理をしていないか確認しましょう。
最大120回まで増やすことができます。

鼻が詰まっている時はどうしたらいいですか?

無理に行わず、鼻をかむか、鼻洗浄などをして、通ったのを確認してから始めましょう。
効果
- 呼吸器系の浄化
- 頭の明瞭化
- 全身の血行促進
- 横隔膜の強化
- 内蔵の活性化
- プラーナーヤーマの前準備としてお腹の可動域を広げる
- カパ体質のバランスを整える
禁忌
教室風景
普段からお腹を使って呼吸している人は少ないので、最初はお腹が硬くておへそが前後に動かない場合が多いです。その場合は呼吸の観察や腹式呼吸ができるようになってから導入して下さい。
スピードは1分間に、60回、70回、80回、90回、100回、110回、120回の段階で練習します。必ずご自身の体に合ったスピードで練習して、慣れてきたら次の段階に移行して下さい。
まとめ
カパーラ・バーティは浄化法としてアーサナの前に行ってもいいですし、プラーナーヤーマをする前準備にも行えます。血行が良くなって、頭がスッキリする感覚があるので、リフレッシュになる技法です。空気の良い青空の下で急にカパーラ・バーティをしたくなる時があります(笑)。そんな時は少し早めに歩きながら「シュッ、シュッ、シュッ」と音を出してカパーラ・バーティをすると爽快な気分になります^^


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